生産者

橋本さん

友栄水産 橋本 純さん

伊勢志摩国立公園の南に位置する、豊かな漁場に恵まれた小さな漁村、阿曽浦で真鯛の養殖・小型定置網での漁師を営む橋本さんです。漁師のいるゲストハウスの経営も行い、伊勢志摩の食や観光に力を注ぎ、地元阿曽浦の素晴らしさを多くの方に知ってもらうため、常日頃からアクションを起こされています。18歳で地元を出て、大学で建築を学び、その後は世界中を旅されたそうです。久しぶりに戻った地元には元気がなく、このままでは故郷がなくなってしまう危機感から地元に戻られ、地元の素晴らしさや自然の恵み、大地の恵みを子供達に伝えることに尽力されています。 人が食するために時間と手間隙をかけ育て上げる真鯛にとって、リアス式の入りくんだ豊かな漁場でミネラルをたくさん含んでいる阿曽浦は育成環境にとてもいいとのこと。また漁業体験にも力を入れられており、鯛が回遊する生簀の中で、真鯛の気持ちになれるよう、子供たちに泳ぐ体験経験を提供したり、エサやり体験・さばき体験・干物作り体験や、磯遊びなど自然に触れることで学校では学べない大切なことを子供達に伝えていらっしゃいます。 漁師、真鯛養殖、子供たちへの漁師体験だけではなく、海まで徒歩10秒の場所に「漁師のいるゲストハウス まるきんまる」というゲストハウスも経営されています。 -- まるきんまるの由来 -- 僕らが働く海は、とても危険な場所です。 常日頃その表情を変える環境は、人々に恵みをもたらすだけではない。 そんな海に繰り出す漁師たちが無事「行って、帰って」くることを願って。 漁船の名前の語尾には「丸」の一字が名付けられるといわれています。 そう、「まるきんまる」とは、僕たちが乗る船の名前です。 どんな宿にしよう。 悩んだ末に気づいた僕たちが大切にしたい想い。 それは、お客さんがいつでも帰ってこられるような居場所になること。 一度来てくれた人が、また帰ってきてくれますように。 そんな人の循環の願って、漁船の名前をそのまま宿の名前にしてしまいました。 ※https://marukinmaru.com/(漁師のいるゲストハウス まるきんまるHPより抜粋) 海・自然・食・そして人のつながりを常に考え、海の上で働く漁師として、自然とのかかわりを次世代につなぐ役割を果たしている。話を聞かせていただく度、学びが多い、頼もしい橋本さんです。   ...

(有)一志ピッグファーム 荒木田斎蔵さん

三重県津市一志町にある、一志ピッグファームさんは、繁殖から肥育をひとつの農場で行い、資源を有効利用する持続可能な「資源循環型農業」を取り入れ、健康で美味しい豚肉の生産をされています。今回は一志ピッグファームさんの「健康豚」を当店に卸してくれている、めし勇の大西孝幸さんと訪問させていただき様々なお話を聞かせていただきました。 [caption id="attachment_6974" align="aligncenter" width="1000"] 写真右:めし勇 大西孝幸さん[/caption]   昭和60年に「一志ピッグファーム」を設立、飼育にこだわり美味しい豚を育てています。 「中日本肉豚出荷組合豚枝肉勉強会」において「最優秀賞」を平成25年・27年・28年に受賞 「全国優良畜産経営技術発表会」において「優秀賞」平成27年に受賞するほど社をあげてこだわりの養豚に散り組んでおられます。 農場での取り組みとして食の安全を守る為、外部からの消毒の義務、豚舎に入る際にはシャワー利用の義務、豚を移動させる時も豚が全くいない状態にし消毒を行い防疫を徹底しています。 現在はHACCP(ハサップ)※1  認定を受ける為に飼育、豚舎のさらなる改善をしさらに食の安全を追求されているとのことです。 一志ピッグファームさんの健康豚はミルポワでもお客様に大変好評をいただいている食材のひとつです。特徴は旨味が詰まっており臭みもなく、あっさりしているのが特徴です。 オガコなどの敷料を敷き豚にとって快適な環境での飼育や漢方を使った飼料など美味しい肉の為、様々な工夫が施されています。飼育方法も現状に満足せず日々豚と向き合い最善の環境を整えれるようスタッフさん一同努力されているそうです。   ※1 HACCPとは食品の中に潜む危害(生物的、化学的あるいは物理的)要因(ハザード)を科学的に分析し、それが除去(あるいは安全な範囲まで低減)できる工程を常時管理し記録する方法である。例えば、ハンバーグを焼くときに、挽肉中の感染症や食中毒原因細菌などが、ハンバーグの中心の温度が何度にどれだけの時間経過すれば安全なレベルになるかを科学的に分析して、分析の結果決定した管理方法を実施して、実施した結果を記録する。これによりかつて行われていた抜き取り検査のみの管理では為し得なかった全品の安全性が高いレベルで効率よく確保され、このことを記録から証明することができる。日本ではHACCP は「品質と安全のため」と言われているがこれは誤りである。かつてアメリカ合衆国でも同じような過ちがあり、品質もHACCP で管理しようとする試みがあったが、結果として大企業でも管理が難しいものになってしまった。このことからHACCP では安全に特化したものである事がわかる。...

孝志丸水産 浅尾大輔さん

浅尾さんは大阪出身で結婚を機に奥さんの実家、鳥羽市浦村で漁業者に転身、当時29歳。 祖父や親戚宅の、牡蠣の養殖の手伝いをしながら勉強し漁業権を取得。現在は、牡蠣、アサリ、ワカメ、アカモク、ひじきなどの養殖と焼き牡蠣小屋の経営、自称下手ながらも?海にも潜り海女もしています。 以前から一次産業者、四季を感じれる仕事への憧れが強かった浅尾さんはまさに今の仕事は天職でいつ会っても元気でこちらもパワーをもらえます。 漁業を初めてまだ8年少々で大先輩から比べると勘、経験に劣るのでそれを補うために研究所と連携したり様々な方の意見を聞き、その差を補えれるように日々勉強し、トライ&エラーを繰り返すことで独自のノウハウやデータが蓄積され牡蠣の旨味につながっていると浅尾さんはおっしゃっています。 他の牡蠣は出荷まで2,3年ほどかかるんですが、浦村の牡蠣は一年で出荷ができます。出荷時期も9月で日本一早く出荷できる浦村の牡蠣です。浦村の牡蠣は、生育する海環境が湾内なので穏やかでミネラル豊富で旨味が凝縮され、短期間でしっかり育ち出荷できるとの事。 今までは商品(魚貝類)は箱詰めしそれで今日の仕事は終わりだったそうですが、これからの時代に浅尾さんは目を向け、最良な養殖方法の模索や出荷商品の食べ方や様々なことを提案し漁業と言われるように、一次産業だけではなく牡蠣小屋の運営などの六次化から様々な可能性を模索し将来のあるべき姿の漁業を日々探し求めている期待の漁業者の浅尾さんです。 私も参加している饗宴、伊勢シェフクラブでも牡蠣をはじめ様々な魚貝類をお客さんはもちろんですが生産者の方が驚くような調理方法を考えて調理しお出ししました。生産者の方々に自分の商品の可能性を提案でき共に歩み成長できると感じています。こちらの要望にもしっかり耳を傾け改善をしてくれたりとフットワークが軽いので安心、信頼できます。   浅尾さんとの出会い 料理教室で講師として参加する際、事前に中学時代の恩師が参加、牡蠣が好きだと聞きつけプレゼントした際に先生から「アサリの大ちゃん知っとるか?」と言われ知らなかったので紹介していただき、すぐに電話をしたのですがその時浅尾さんは海上で慌ただしく仕事をなさっていたのが初めてだったと記憶しています。 忙しいにもかかわらずしっかりと対応していただきその後、(株)フーズバケットの森井さんに間に入っていただきお会いしました。 とにかく明るく情熱的、けど無邪気な 大ちゃんの僕は一ファンです。 ...

自然茶巧房なかむら製茶 中村稔さん

三重県南部を流れる清流宮川のある度会町で中村さんは「農薬・除草剤・肥料」を一切使用していない、100%ナチュラル茶葉の栽培、製茶、販売をしています。38歳の時、専業農家だった父親が病気のため家業を継ぐことに。 しばらくは兼業で他の仕事もしていた中、3年ほど経った時に茶葉の栽培がとても面白くなってきたのと同時に負けたくないという気持ちが芽生え専業農家になられた方です。 昨今お茶のペットボトル化に押され厳しい時代になってきた時に肥料、有機肥料は地下水、宮川も汚染し兼ねない思い考えるようになり、食の安全はもちろんですが中村さんは環境保全にも自分でできることを日々模索しておられるます。 「みえの安心食材表示制度」の認定も受けております。 http://www.mie-ansinsyokuzai.org/cgi-local/ninteihinmoku.cgi?cno=53&hno=81&sno=543 中村さんとの出会い 僕自身お茶を1日十杯ぐらい飲むほど大好きで良いお茶を探していたタイミングで中村さんが自社のお茶を持って営業に来られたのがお付き合いするようになったきっかけですね。 試飲した時に美味しく、お茶特有の「いがっ」とした感じもすっきりして、とても飲みやすく話を伺ったところ農薬など一切使用していない栽培方法だからと教えていただき、まさに運命的に出会いでそこから意気投合しました。 ミルポワではお茶もちろん、デザートなどにも中村さんのお茶を使わせていただいております。 父親ほど?年齢が離れている中村さんは人柄も素敵で友人のようにいつも接してくれるのでお会いするのがいつも楽しみな方です。 ...

宇野米 宇野充浩さん

宇野さんは地元が同じで私の家内の幼なじみの農家さんです。なるべく良いものを沢山作りたい!農地をなるべく後世に残し循環し地球が存続する限り日本でお米を作りたい、小さいながらも自身もその一部でありたい!そんな強い意志を持った若手農家さんです。  食の安全が見直されいる昨今では保育所なども宇野米を購入されるほど品質には妥協のないお米作りに日々取り組んでおられます。 こだわりとしては苗の段階では完全に無農薬でその後も農薬は必要最低限の使用にとどめ、この辺りでは珍しく追肥も複数回行い、手をかけることで美味しいお米ができるのです。 宇野さんとの出会い中学校の後輩で私の弟と宇野さんがよく自宅で遊んでいたのを覚えています。それと学校で弟と宇野さんが余った牛乳をたくさん飲んでいるのをいつも微笑ましく?見ていたもの記憶してます。 まさか今こういう関係で付き合うとは当時は思いもしませんでしたが(笑) 一見控えめな宇野君ですが上記に書かせていただいたように壮大な夢、妥協しない米作りへの姿勢。そんな宇野君と共にミルポワも進んでいけるよう私も日々思う次第です。 宇野君はお米作りを持続していくこと、誰かが後を継ぎたい農業にしてくことで後世に日本人の食の象徴であるお米を残していきたい。そういう想いに私も刺激を受けております。 ...

伊勢苺園 倉野佳典さん

倉野さんを一言で表現すると「明るい!」すごく元気な小俣町の苺農家さんです。 トレードマークである?赤いメガネやマラソン大会にも苺の着ぐるみを着て出場するなど苺にかける思いは人一倍強い倉野さんはサラリーマンから2011年に就農された方です。 苺作りに対するこだわりも周りの人がやらないことも積極的に取り入れており肥料や栽培するハウスの環境も感覚ではなく目に見えるようにデータ化しているので常に味や品質が一定で美味しい苺をミルポアに提供してくれています。   一番大事に心掛けているのは、苺が快適に成長できる環境を整えてあげる事。例えば二酸化炭素の濃度などを数値化し目で見えるように、常に苺の成育にとって最適なものを補うようにしているとの事です。 倉野さんとの出会い私が饗宴(うましくに伊勢シェフクラブ)に参加していた時に倉野さんが声をかけてくれたのがきっかけ(倉野さんが就農したての時 )でお付き合いが始まりました。倉野さんの苺に対する熱い思いがすごかったんでしょうね。話せば話すほど倉野さんの魅力に惹かれていきました。お客様でも倉野さんの苺のファンはたくさんおられますが、私の娘も倉野さんの苺を仕入れにハウスに連れて行くと帰りの車中で知らないうちに摘んでいるほど倉野さんの苺が大好物みたいです。 倉野さんは苺の農家だけではなく異業種交流会を主催したり世界農業ドリームプラン・プレゼンテーションで壇上に立つなど活動の幅も広くとてもアクティブな方です。...

やまじ農園 山路健さん

明和町の農家、やまじ農園さんは、ミルポワではイチジクを主に仕入れています。 山路さんは岐阜の出身で脱サラし三重県は明和町に移住し農家を始められた方です。 やまじ農園さんのイチジクは通常の赤いものとは違う白イチジクで「甘さ」が特徴で、1日2回一番よいタイミングを見計らい、完熟の状態で収穫することで甘くて美味しい物を食べてもらうことを心がけて日々イチジクを育ておられます。   栽培へのこだわりは、有機物をたくさん用い化学肥料や農薬なども使わずに自然環境を尊重した土地にあったやり方で、木に負担をかけず自然に近い状態で栽培する事で、とても甘くて美味しいイチジクができるとの事。 他にも沢山の工夫やご苦労があるとの事ですがそこは企業秘密という事で。 山路さんとの出会いとある日にバイク屋のSさんが、やまじ農園さんの直売所でイチジクを購入し自身で食べたら美味しくて感動したらしくミルポワに持ってきてくれて初めて食したと記憶しております。初めて見たときは何でこんな白いイチジク育てているのかと思いながら食べたところ、すごく甘く美味しかったのでバイク屋のSさんに山路さんを紹介してもらい現在に至っております。 岐阜から明和町に移り住んで3年半ほどの山路さんは人柄も素敵な方です。これからも良いイチジクを作ってくれると思うので当店でも素材を活かした料理で応えたいと思います。 ...